玄人箱、iSCSIディスクへ変身!
Linux向けオープンソースで、最近、iSCSIターゲットのエミュレータソフトが、幾つか公開されてきています。iSCSIを使う側も、Linuxだけでなく、マイクロソフト社のWinも、同社が、既に、iSCSIイニシエータ(v2.0)を公開するに至っていて、Winでも、usbハードディスクを使うのと変わらない使用環境が用意されていることに驚きます。さて、最近、玄人箱で、Movable Typeのブログ・サーバを構築していましたが、やはり、もともとの用途であるNASとしての利用のほか、組み合わせとして、iSCSI SANとしての利用も、上記のエミュレータがmake、インストールできれば、可能となるので、試してみた訳です。。。 |
今回の試したiSCSIターゲットのエミュレータは、米国ユタ大学のunh_iscsi.1.6.00というもので、Linuxのカーネルプログラム(デバイスドライバ)として動作するものです。これを、make、インストールして動作確認するために、今日、会社帰りに、アキバで、もう一台、玄人箱(1000B−T)と内蔵ハードディスク(400GB)を買ってきました。懸念事項として、玄人箱のLinuxカーネルバージョンが、2.4.17である一方、unhは、2.4.29を前提にしていることで、カーネル側の関数仕様など変わっていれば、makeもできないということです。これに関しては、ブログ・サーバとして使用している玄人箱で、makeができるかどうかまでは、確認しました。この結果、Rules.make内に書かれているカーネルソースのパス「KERNEL_DIR=...」の修正と、「CROSS_FLAGS=...」のコメント化で、コンパイル・エラーも出ず、makeが終了。
あとは、動作確認。ターゲットの組み込みには、scsi_mod.oが前提ソフトとして必要と思われたが、玄人箱のカーネルには、既に組み込まれているようで、ターゲットで用意されていたスクリプトtarget−installで、カーネルへの組み込みと、起動ができ、カーネル・バージョンの差異にもかかわらず、正常に使えました。あとは、比較的大きなファイルを幾つかコピーして、コネクションを切って、再接続。ディスクチェックをかけたりと色々、やってみました。
なお、マイクロソフト社のiSCSIイニシエータで使う場合は、スクリプトtarget−installを少々、修正(insmod実行後、パラメータを渡す行を全てコメントにする)する必要があります。あと、各スクリプトは、tcshを使うように1行目に、「#!/bin/tcsh」となっているが、玄人箱には、tcshは入っていないので、shへ変更しないと実行できない。
あとは、実際に、どこかで使うことを考えよう(^^;。
【余談】
ちなみに、玄人箱をCドライブとして、Winをブートさせるには、Adaptec社のiSCSI HBA(ASA−7211C)が必要となる。これは、通常のSCSI HBAと同様に見えるもので、イーサ(1000B−T)の口は付いているものの、NICとしては機能しないので、通常のネットワーク接続には、別途、NICが必要。また、国内流通価格が、8万円前後と高いことが、難点だが、FC HBAと比べれば、大分、安いと見るか。もっと売れるようになって、1万円を切る時代にならないかなとも希望しています。これは、まだ、個人では買えてないなので、買う頃には、できうる限る価格低下するようにお祈りするばかり。あと、1000B−Tでも、100メートルは延ばせると考えると、ディスクを家の何処に置いても良くなる時代も、来そうな感じもしています。これが、嬉しいか否か?
【後日追記】
iSCSIターゲット・エミュレータだと、やっぱり性能はでないようだ。DBENCHで測定(100B−T接続)すると、内蔵HDの30%弱程度。
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